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 寄せ書き 
早川世詩男「星さんの本に出会って」

イラストレーター
 私が星新一さんの本に出会ったのは、小学生の頃だったと思うのですが、いつのまにか星さんの本が私の前にあったと覚えています。 家族の誰かが星さんの本を持っていて、そこから星さんの本の世界を知る事になったのです。

 そんな私は星さんのSFが大好きになりました。 小学生の頃は小学生の頃で、高校生の頃は高校生の頃で、大人になった今では今の感覚で、とても面白く読んでいます。

 今、私はイラストを描く仕事をしています。 私がイラストの仕事をしたいと思ったのは、イラストレーターは絵を描く仕事だとはわかっていましたが、イラストはイラストでもいろんなタイプの仕事があり、その中で装画という仕事がある事を知った時でした。

 それと同時に、星さんの本の装画や挿絵が私の頭の中を駆け抜けて行き、それが夜空の星座のように思えたのです。


 それから私は、勝手に星さんのお話のイラストを描いていました。 星さんのお話は、読んだ人それぞれが、それぞれの想像で、登場人物や場面を自由に思い描く事ができるお話だと思います。 その自由な想像から、自分の描きたいイメージや、イラストの方向性を見つけようとしていました。 当然、和田誠さんや真鍋博さんのすばらしいイラストがあり、そこにはまったくとどかなくても、星さんのお話を自分なりに想像して表現するのは楽しい時間でした。

 その中で、装画を描くというコンセプトのコンペに『ようこそ地球さん』の装画を描いてだしてみました。 そこではなんと賞をいただく事ができ、イラストレーターになれたわけでもないし実際の仕事でもないのですが、とても嬉しかった思い出があります。

 そして何年かたち、装画の仕事をするようになって、今年2019年1月に発売いたしました『きまぐれ体験紀行』の装画を担当させていただく事ができました。 星さんの本にいつのまにか出会ってから、星さんの本を読んで、わくわくしたたくさんの瞬間があったからこそ、今回の仕事につながった気がいたします。 そのたくさんの瞬間が、線で結ばれたとするならば、それが星座のようになっていたらいいのになと思います。


2019年3月

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